熊本地震により被災された皆さまに心よりごお見舞い申し上げます。一刻も早く、普段の生活に戻れますよう、心よりお祈り申し上げます。
私共も昨年経験した、避難所での生活。今日は、その時「食」の面で感じたことをお伝えいたします。
昨年8月15日、火山性地震が急激に増えたとのことで、避難勧告が発令され、とりあえずの物を持って避難所での生活が始まりました。
間もなく、「いつ戻れるかわからない。」という言葉が重くのしかかるようになり、家族の食事を用意する者として健康維持への不安が広がりました。
そんな時、以前、阪神・淡路大震災の時、ボランティアで炊き出しを行っていた料理研究家の先生に、「介護慈愛料理」を教えて頂いたことがあり、「食べることは生きること。人は食べたもので出来ている。」と学んだことを思い出しました。
「人間は、夜眠っている間、一日の残ったエネルギーを使い果たします。
朝、脳のエネルギーはほとんど消耗しているんですよ。」
睡眠から目覚めた朝、体はどのような状態になっているのか。
朝食はどのような作用を起こす栄養が必要なのか。
初めての避難生活を経験して、自然そのままの有村温泉を求められるお客様に、私共が心を込めて準備させていただくお食事は、こういうものでありたいと理想を描きました。そして、自然のうまみたっぷりのおふくろの味を受け継ごうと、再開させて頂いた次第です。
将来も希望も無いような時、こんなお声かけを、あえてしてくださる学者様がいらっしゃいました。
「一時のことです。命を大切に頑張ってください。」
避難所で、「家に戻れない状態がいつまで続くかわからない。」という言葉が木霊す中、その励ましが大変大きな支えとなりました。
人は、一日3度のリズムで口から新鮮な食事をとり、内臓で化学反応を起こし、新陳代謝を繰り返し生きています。そして、外部から守るために、こまめに洗浄します。
日本は山あり川あり海あり。四季と風土の産物で、ミネラルたっぷりの和食が生まれました。また、世界でも稀な火山地帯により、清潔と思いやりの温泉文化が生まれました。
桜島で、自然のままの有村温泉で洗浄し、全身の血行を促し、出汁の効いた和食と共に、明日の英気を養っていただければと思います。
熊本のお客様より、大変お辛い中でご連絡をいただいております。
一刻も早く地震が収まり、有村温泉でお疲れが取れるよう心よりお待ちしております。